'62 FENDER PRINCETON-AMP SOLD

'62年製“プリンストン”アンプのブラウン・パネル,ブラウン・トーレックス・モデル。
12ワットR.M.S.出力。10インチ・スピーカー X 1基マウント。
プリンストンは,'46年に登場した長い歴史を持つアンプだ。 当初は,カバーリングのないウッド・キャビネットに,ボリュームすらないというスタイルだったが, '48年途中からはツイード・カバーリングに変更された。最初の“ツイード・プリンストン”は, 当時のテレビのルックスに似ていることから通称“TVフロント”モデルと呼ばれる。 その後キャビネットは, '52年途中からはスピーカー全面に張られたネットの範囲が狭い通称“ワイド・パネル”期, '54年途中からはネットの範囲が広い通称“ナロー・パネル”期を経て, '61年からは写真の'62年モデルのようにビニール・レザー(トーレックス)が張られたタイプとなっている。 トーレックス・モデルからは,それまでの4.5ワット・パワーと8インチ・スピーカーX1という仕様が, 12ワット・パワーと10インチ・スピーカーX1という仕様に変更されている。
この通称“ブラウン・パネル(フェイス)”“ブラウン・トーレックス”期は,'63年までで, 以降は“ブラック・パネル”“ブラック・トーレックス”となる。 また,ブラウン・パネル期のコントロールは ボリューム,トーン,トレモロ・スピード,トレモロ・インテンシティの4ノブだが, ブラック・パネル期にはトーン・コントロールがトレブルとベース・コントロールに代わり,計5ノブとなる。 その後'69年頃からは,通称“シルバー・パネル(フェイス)”となり,'82年頃には製造中止となった。 ちなみに,リバーブ付き仕様の“プリンストン・リバーブ”は, ブラック・トーレックス期の'64年の中期から登場したモデルで, こちらも'82年初頭まで生産が継続している。
ブラウン・フェイス期から'66年ごろまでのブラック・フェイス期までは, “プリンストン・アンプ”には,当初から “Fender”のネーム・プレートは取り付けられていない。 (プリンストン・リバーブには取り付けられていた。)