'58 JAZZMASTER Sunburst /Rose
SOLD

フェンダー初のローズウッド指板, くびれ部分が左右非対称の新ボディ形状“オフセット・ウェスト・デザイン”, 新開発の“フローティング・トレモロ・ユニット”などを採用した “ジャズマスター”のプロダクション・ラインがスタートしたのは'58年の末であることから, '58年の12月のネック・デイトを持つ写真のギターは最初期のモデルと思われる。
その発表当時,ほかのフェンダー・ギター,ベースのネックはメイプル1ピース仕様であったが, ジャズマスターには最上級モデルに相応しい高級感を与える目的で, フェンダーとしては初めてのローズウッド指板が採用されている。 これが契機となって,'59年中期からはほかのモデルもローズウッド指板に変更されることとなった。
ジャズマスターのヘッド形状は,当初からストラトキャスターよりもひとまわり大型にデザインされており, これも,ジャガー開発に際してのヘッド形状(ジャガー・オリジナル・ラージヘッド)や, '65年にストラトキャスターのヘッド形状が大型化されたことなどの契機となっている。
'59年中期まではアルミの表面を電極処理して金色に仕上げた 通称“ゴールド・アノダイズド・ピックガード”が装着されているが, これは1年間弱のみの仕様ということもあり, 以降のべっ甲柄ピックガードのモデルとは別格の存在となっている。
'61年頃までのジャズマスターには,1〜2弦用,3〜4弦用,5〜6弦用といったように 弦の太さに応じた溝が入れられた3種類のブリッジ・サドルが使い分けられているが, 以降は1〜3弦用と4〜6弦用の2種類になる。 また,同時期までのトレモロ・スプリングは現在一般的に使用される .009ゲージや.010などの比較的細いゲージの弦とのテンション・バランスを取りやすいが, それ以降はスプリングがより強いタイプに変更されている。 このように初期モデルは,細部にわたって評価の高い仕様を備えていると言える。