'77 TELECASTER THINLINE Black/Maple
SOLD

“テレキャスター・シンライン”は,レギュラーのテレキャスターのバリエーション・モデルとして '68年中期に登場したギターである。ボディ内部に空洞部分やボディ6弦側にFホールを持つものの, ギブソンのES-335TDに代表されるセミ・アコースティック・ギターとは構造が異なり, ソリッド・ボディ内部の両サイドをくり貫いた“セミ・ソリッド・ギター”と位置付けられる。 発表当初は,レギュラーのテレキャスターと共通の2シングルコイル・ピックアップ仕様であったが, '72年初頭('71年末との説もあり)には2ハムバッキング・ピックアップに仕様変更された。 このハムバッキング・ピックアップは, ギブソンのハムバッキング・ピックアップを開発したことで有名な “セス・ラバー”氏がデザインしたものだ。
シングルコイル・ピックアップ期には,アッシュ・ボディとマホガニー・ボディの2種類が用意されたが, ハムバッキング・ピックアップ・モデルへの仕様変更と前後して, 基本的にはアッシュのみとなっている。
'68年のファースト・バージョン以来,テレキャスター・シンラインのピックガードには パール柄の白3プライ・タイプが採用されてきたが, '74年前半にはこの'77年モデルのように普通の白3プライ(白/黒/白)に変更されている。 その後'78年後半には黒3プライ・ピックガードとなる。 また,'74年頃のボディ・カラーはナチュラルとサンバースト・フィニッシュがスタンダードで, それら以外はカスタム・カラー扱いであったが, '75年からはすべてのフィニッシュがスタンダード・カラーとなっている。 しかし,現実的にはナチュラル・フィニッシュ以外のカラーは見かける機会は少なく, このようなブラック・フィニッシュはレア・カラーと言える。