'66 DUO-SONIC II White/Rose SOLD

'64年中期にムスタングが登場することに伴って, それまで販売されていた“デュオソニック”の仕様変更が行なわれた。 主な仕様変更は次のとおり。 ボディ形状の“くびれ”部分が,左右対称から非対称(オフセット・ボディ)に, コントロール・プレートがピックガードとの一体型から金属製の分離型に, ピックアップ切り替えスイッチが, 1個のトグル・スイッチから各ピックアップ個別のスライド・スイッチ(ON/OFF/ON)になど, ほとんどの仕様がムスタングと共通化されたわけだ。 つまり,ムスタングのノン・トレモロ仕様的モデルと言え, トレモロ・ユニットをまったく使用しないプレイヤーならば, ムスタングよりもデュオ・ソニックIIを選択したほうが良いかもしれない。 この仕様変更されたデュオソニックを“デュオソニックII(2)”と呼ぶ。 しかし,ヘッドに貼られたデカールのモデル名はDUO-SONIC IIとなったが, カタログ上はデュオソニックのままであることは興味深い。
デュオ・ソニックIIは,24インチ・スケールの22フレット仕様のネックと 22 1/2インチ・スケールの21フレット仕様のネックが用意された (ムスタングでも同様に2種類のネックが存在する)。 '64年以前のオリジナル・デュオソニックの時期は 22 1/2インチ・スケールの21フレット仕様ネックのみであった流れで, デュオソニックIIでも22 1/2インチのものが多いようだが, この'66年モデルは実用度の高い24インチスケールだ。 また,24インチ・スケールを“デュオソニックII”, 22 1/2インチ・スケールを“デュオソニック”と誤解している人が多いが, 前述のとおり,'64年中期以降はスケールの違いに関わらず“II”だ。
この'66年モデルには“クルーソン”ペグが取り付けられている。 もちろん交換品ではなくオリジナル・パーツなのだが, ヘッド形状がストラト・スタイルのラージ・ヘッドに変更された'65年後期以降 (それまではムスタング独自のスモール・ヘッド)は, ペグもフェンダー・オリジナルの通称“Fキー”に切り替えられているのが普通なので, '66年製でクルーソン・ペグは珍しい仕様と言える (ただし22 2/1インチ・ネックでは通常がクルーソン・ペグ)。

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