'64 DUO-SONIC II Red/Rose SOLD

'64年中期にムスタングが登場することに伴って, それまで販売されていた“デュオソニック('56年発売)”は大幅に仕様変更され, いわばムスタングのノン・トレモロ仕様的モデルなった。 この仕様変更されたデュオソニックを“デュオソニック II (2)”と呼び, ヘッドに貼られたデカールのモデル名も“DUO-SONIC II ”となっている。
デュオ・ソニック2は,24インチ・スケールの22フレット仕様のネックと 22 1/2インチ・スケールの21フレット仕様のネックが用意された (ムスタングでも同様に2種類のネックが存在する)。 '64年以前のオリジナル・デュオソニックの時期は 22 1/2インチ・スケールの21フレット仕様ネックのみであった流れで, デュオソニック2でも22 1/2インチのものが多いようだ。 (この'64年モデルも22 1/2インチ・スケール,21フレット仕様)。 また,24インチ・スケールを“デュオソニック2”, 22 1/2インチ・スケールを“デュオソニック”と誤解している人が多いが, 前述のとおり'64年中期以降はスケールの違いに関わらず“デュオソニック2”だ。
写真のデュオソニック2は,'64年10月のネック・デイトを持つ生産開始年モデルだ。 ムスタングの仕様変更の歴史と同様に,この'64年モデルも, ヘッド形状は独自のスモール・ヘッド(先端部の丸みが小さい,'65年後期までのヘッド形状), 指板のポジション・マークは通称“クレイ・ドット('65年初頭以降はパーロイド・ドット)”, ピックアップのコイルにはフォームバー被膜のワイアー('64年末以降はエナメル被膜)という仕様を持つ。 また,この'64年モデルに取り付けられているペグはクルーソン社製の通称“1列刻印”だが, '64年中期以降のモデルには通称“2列刻印”タイプが取り付けられていることが多いため, '64年中期に登場したムスタング,デュオソニック2などのモデルに1列刻印が取り付けられていることは, 意外と珍しい例だ。
この'64年モデルは塗装の色焼けがほとんどなく,ボディ・カラーは鮮やかな“赤”を, パール模様のピックガードは完全な“白”を保っている。

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