'57 STRAT. Sunburst/Maple Non-Tremolo
SOLD

'54年中期に正式発表された当初の“ストラトキャスター(以下ストラト)”は, テレキャスター('50年正式発表)と同様にボディにアッシュ材を使用していた。 しかし,テレキャスターのスタンダード・ボディ・カラーが, 木目のはっきりしたアッシュ材を使用する必要性が高いブロンド (木目が透けて見えるオフ・ホワイト)フィニッシュなのに対して, ストラトのスタンダード・カラーはサンバースト・フィニッシュであること (アッシュ材は塗装の下地処理に手間もかかる)に加え, アッシュの軽量材を安定的に調達しにくくなってきたことなどの理由から, '56年中期からは,ストラトにも特別仕様として用意していたブロンド・フィニッシュ・モデルを除き, アルダー・ボディがストラトの基本仕様となった。
1ピース構造のメイプル材で製造されたネックは, '54年の発表当初から裏側の中央部分がやや鋭角的に膨らんだ通称“三角グリップ(Vネック)” 気味であったものの,'56年後期から'58年前期にかけてがそうした特長の著しい時期だ。
ストラトキャスターは,'54年の発表直後からトレモロ・ユニットを必要としないプレイヤーを意識して, このようなノン・トレモロ仕様を用意していた。 ボディ裏側にはテレキャスターと共通パーツのブッシュが埋め込まれ, そこから弦を通すようになっている。
ネック・デイトが'57年11月,ボディ・デイトが'57年9月を持つ写真の'57年製ノン・トレモロ・モデルは, フレットが交換されているが(ストリング・ナットはオリジナル),それ以外はオリジナル・パーツを保っている。
重量は,実測地 2.97Kg という驚異的な軽さ。
オリジナル・ツイード・ハードケース付属(ただし,傷みが激しい)。

ネック・エンド(ネック・デイト,57年11月)
ピックアップ・キャビティ(ボディ・デイト,57年9月)
ピックガード・アッセンブリー
コントロール部配線


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