'66 MUSTANG Red/Rose SOLD

'64年中期の発表から'69年中期までの“ムスタング”のボディ・カラー・バリエーションは, 写真のようなレッドほかにホワイトとブルーの計3色が用意されていた。 (それぞれのカラーはストラトなどの上位機種でいうダコタ・レッド,オリンピック・ホワイト,ダフネ・ブルー に近い色であるが,ムスタングなどにはそれらのカラー名称は与えられていない。)
ムスタングのペグは,ストラトなどに先駆けての'65年後期に,それまでの“クルーソン・ペグ”から フェンダー・オリジナル・タイプの通称“Fキー” (ギア・カバーに筆記体のFの文字が入れられたタイプ)に切り替わっている。 生産現場では混乱したようで, その過渡期('65年後期〜'66年中期頃)にはいったんはクルーソン・ペグ取り付けネジ穴が開けられたものの (ペグ自体は取り付けた形跡はない),実際にはFキーが取り付けられて出荷されたものが数多く見られる (この'66年8月にネック・デイトを持つ'66年モデルにもオリジナル仕様として余分なネジ穴が開けられている)。
発表当初のムスタングには,ボディにコンター加工が施されていなかったにもかかわらず, ヘッド先端には“OFFSET CONTOUR BODY”と記された小さなデカールが貼られていたが, この'66年モデルのように,'66年後期頃からは何も貼られなくなっている。 また,それまでトレモロ・ユニットのベース・プレートには,FENDERのブランド・ネームの下に 特許申請中を表わす“PAT. PEND.”の文字がレリーフされていたが, 同じく'66年後期頃からは,それに代わってムスタングのトレモロ・ユニットの特許認可番号 “PAT. NO. 3,241,418”がレリーフされるようになった (その部分のFENDERというブランド・ネームの字体も異なる)。
この'66年モデルのボディ・フィニッシュは,ウェザー・クラックが見られるものの, 最近は滅多に見かけることがないほど綺麗なコンディションを保っている。 トレモロ・アーム(棒部分のみ)が交換されている意外は,フレットやネジなど細部に渡ってオリジナル・パーツ。

HISTORIQUE GUITARS ホームに戻る