'78 TELECASTER Antigua/Maple SOLD

77年,“ワイン”(濃いシースルー・レッド)と共に スタンダード・フィニッシュに加えられたのがこの“アンティグア”である。 グレーのサンバースト・カラーと言えるこのフィニッシュは, '68年に発表されたホロー・ボディ・モデル“アンティグア”で採用された専用カラーであったが, モデル名がそのままフィニッシュ名とされたものだ。
ちなみにアンティグア・ギターは,先行して発売していた“コロナド”と基本仕様は同一で, フィニッシュのみが異なるモデルであった。アンティグア・ギターは'71年頃に製造中止となっている。
このアンティグア・ボディ・フィニッシュの場合は, ピックガードにもマッチングのアンティグア塗装が施されている。 アンティグアは,ミュージック・マスターなど一部モデルを除き '81年初頭までのほとんどのフェンダー・ギター,ベースに採用されたフィニッシュだったが, 当時は不人気カラーだったためか,あまり生産されなかったようだ。 その結果として,現在ではレア・カラーとして扱われている。 特にテレキャスターでは,見かける機会が少ないと言える。
それまでのフェンダー・ギター,ベースのボディ裏面には, 外周をルーター加工する際のテンプレートを固定した2ヵ所の穴を埋め木した形跡が見られるのだが, '77年後半からはNCルーター(コンピューター制御の切削機械)が導入されたことで, その埋め木跡がなくなっている。 これは,フェンダーのすべてのモデルに該当する仕様だ。
この'78年モデルは,全体的にやや使い込まれた外観をしているが, フレットやナット,ネジ類など細部のパーツまでオリジナルを保っている(ただし,ブリッジ・カバーは欠品)。 重量も実測地3.63Kgと,この時期のテレキャスターとしてはかなり軽量。 ハードケースが付属するが,これは社外品。

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