'79 MUSTANG Olympic White/Rose SOLD

'64年夏に発表されたフェンダーの中級モデル“ムスタング”は, 当初のホワイト,ブルー,レッドという3色のボディ・カラー・ラインナップであったが, '69年中期にはそれらが一新され, サンバースト,コンペティション・レッド(メタリック・レッドに白のライン入り), コンペティション・バーガンディ( メタリック・ブルーに水色のライン入り), コンペティション・オレンジ(オレンジ色に赤のライン入り)の4色となった。 また,この時期からのボディには, それまでのムスタングにはなかったコンター加工が施されるようになった。
その後'72年頃にはホワイトが復活し, '75年中期からはストラトキャスターなど,ほかのモデルと同様に サンバースト,ブロンド,ブラック,ナチュラル,ウォルナット, そしてこの'79年モデルのオリンピック・ホワイトがムスタングのスタンダード・カラーとなった。 また,それまでのムスタングは一貫してローズウッド指板のみの設定であったが, '75年からはメイプル1ピース・ネック使用も選択できるようになっている。
この'79年モデルのボディ材はアッシュであるが,から それまでムスタングのボディ材にはポプラやアルダー,バスウッド材が使用されてきたが, '75年頃にはほかのフェンダー製品と共通化されアッシュに変更された(この'79年モデルもアッシュ・ボディ)。
ムスタングのピックガードは,'64〜'69年のホワイト・フィニッシュにべっ甲柄タイプが採用された以外は, '74年頃までがホワイト・パール柄3プライ, 以降が白3プライ・タイプと一貫して白系のピックガードが採用されてきたが, 先行してていたほかのモデルに仕様が統一されるかたちで, '77年にはムスタングも黒3プライ・タイプに変更されている。 それに伴い,コントロール・ノブもストラトキャスターと共通の黒いタイプが使用されるようになった。
ムスタングは日本でこそ根強い人気を保っていたが, '70年代中期以降は本国アメリカでの需要はほとんどなかったと思われるため, アッシュ・ボディのムスタング生産本数は,その歴史上でもっとも少ないと思われる。 特に'79年製というのは,経験上,非常に珍しい。 その後,フェンダーのラインナップの見直しが行なわれた'81年に製造中止となった。
この'79年モデルは塗装の色焼けが目立つが,傷は少ないキレイな外観を持っている。 トレモロ・アーム,フレット,ナット,ネジ類など細部に渡ってオリジナル・パーツ。 (ただし,ケースはギグ・バッグ。)

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