'64 FIREBIRD III Sunburst
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'63年に発表された“ファイアバード”は,当初は一般的なダブル・カッタウェイ・モデルとは反対に 1弦側ホーンが長いボディ形状をしていることからリバース型ファイアバードと呼ばれる。 ちなみに'65年中期には6弦側ホーンが長いボディ・スタイルに変更され, これを,前者に対応して“ノン・リバース”型ファイアバードと呼ぶ。 リバース・モデルはマホガニー9ピースのスルー・ネック構造, ノン・リバース・モデルでは1ピースのセット・ネック構造となっている。
ファイアバード・シリーズはリバース期,ノン・リバース期共に, ピックアップのバリエーションやブリッジのタイプ,トレモロ・ユニットの有無またはバージョン, 指板やポジション・マークの種類などによって I(1),III(3),V(5),VII(7)の4つのグレードが用意されていた。 ただし,リバース期,ノン・リバース期の各グレードは共通の仕様ではない。 リバース期ではすべてのグレードにミニ・ハムバッカーが採用され, Iが1PU,IIIとVが2PU,VIIが3PU仕様となっている。 また,ブリッジは,IとIIIがレス・ポール・ジュニアなどに使用されていたタイプに似た 弦長補正の突起付きのコンビネーション・ブリッジが, VとVIIが一般的なチューン-O-マチック・タイプが取り付けられた。 トレモロ・ユニットは,Iは基本的にナシ,IIIには“ショート・ヴァイブローラ”が, VとVIIには基本構造はショート・ヴァイブローラと同一だが, それに装飾パネルが加えられた“デラックス・ヴァイブローラ”が装着されている。 指板およびポジション・マークは, Iがローズウッド指板(バインディングなし)にドット・ポジション・マーク, IIIがローズウッド指板(バインディング付き)にドット・ポジション・マーク, Vがローズウッド指板(バインディング付き)にトラピーズ(逆台形)ポジション・マーク, VIIがエボニー指板(バインディング付き)にブロック(四角)ポジション・マークとなっている。 なお,VIIの金属パーツには最上級バージョンということで,ゴールド・メッキが施された。
写真の'64年モデルのトレモロ・ユニットに取り付けられているトレモロ・アームは, 本来デラックス・ヴァイブローラ用であるが, オリジナル仕様としてショート・ヴァイブローラにも使用されている場合もある。