'59 LES PAUL SPECIAL Cherry SOLD

'54年に発表されたレスポール・ジュニアに続き, その姉妹機種として翌'55年に登場した“レスポール・スペシャル”。 レスポール・スタンダードやレスポール・カスタムとは異なり, トップはフラットなボディ形状(スラブ・ボディと呼ばれる)を持つ。 ピックアップには,P-90シングル・コイル・ピックアップが2基搭載されている。
当初はシングル・カッタウェイ・ボディだったが, '59年初頭にはこのようなダブル・カッタウェイ・ボディのモデルとして出荷された。 レスポール・ジュニアのダブル・カッタウェイ仕様は'58年中期に登場していたが, スペシャルの場合はジュニアより半年程度遅れたことになる。
ちなみに“レスポール・スタンダード”やレスポール・ジュニア”などは, '61年にSGスタイルのボディに仕様変更されても 正式モデル名は'63年まで“レスポール”であったが, “レスポール・スペシャル”に関しては反対に, SGスタイルに仕様変更される前の'59年末の段階で, カタログ上の正式モデル名が“SGスペシャル”へ変更されている。
またレスポール・ジュニアでは, ライムド・マホガニー・フィニッシュ(通称TVイエロー)の場合, 正式には“レスポールTV”という別のモデル名を与えていたが, レスポール・スペシャルではレギュラー・カラーがライムド・マホガニー・フィニッシュであった。 この'59年モデルのようなチェリー・レッド・フィニッシュは, ダブル・カッタウェイに仕様変更されたのとほぼ同時期の'59年から, オプションとしても用意されたカラーだ。
この'59年モデルの場合は,まだフロント・ピックアップが ネック・エンドに接するような位置に取り付けられているが, '59年中期にはフロント・ピックアップがネック・エンドから遠ざかる位置 (ブリッジ方向寄り)に移動することで,外観の印象が大きく変わった。
ちなみに,この'59年モデルのエンド・ピン(下側ストラップ・ボタン)が左方向にずれているが, これは当初からのもので,移動したものではない。

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