'64 EPIPHONE OLYMPIC DOUBLE Sunburst SOLD

1928年に発足した“エピフォン”社(前身の会社は1873年に創業)は, '57年にはギブソンに買収された。 それにより,翌'58年からはギブソンのカラマズー工場内で, エピフォン製品は生産されるようになった。 そうした流れで,この“オリンピック・ダブル”もギブソン製。
オリンピック・ダブルは'60年に”発表されたモデルで, 当初はギブソンのメロディ・メーカーに似たシングル・カッタウェイ・モデルであった。 '63年頃に写真のようなボディ・スタイルと片側に6個のペグが並ぶヘッド形状に変更されている。 そのヘッド形状は、エピフォンの頭文字“E”をモチーフとしたものだが, コウモリの羽に似ていることから通称“バット・ウィング・ヘッド”と呼ばれる。 姉妹モデルとして,1シングル・コイル・ピックアップ仕様の“オリンピック”がある。
'64年頃からは,写真のような“マエストロ・ビブラート”がオプション仕様として用意された。 このトレモロ・ユニットには,テールピース部分に鉄製の丸棒が仕込まれ, 丸棒の一端はピンで固定され,もう一端にはトレモロ・アームが取り付けられている。 アーミングによって丸棒に“ねじり”の力が加えられ, その丸棒が元の形状に戻ろうとする力をスプリングとして利用する仕組み(トーション・バー・スプリング) となっている。 なお,ブリッジはコンビネーション・バー・タイプであるため, トレモロ・ユニットを取り外して弦を張ることもできる。
オリンピック・ダブルは, '65年頃からは基本的にはギブソンの板バネ式トレモロ・ユニットが標準装備されるようになった。 また,'66年頃からは,チェリー・フィニッシュも用意されたが, その以前はサンバースト・フィニッシュのみの設定であった。 その後,エピフォン・ラインは日本製になる関係で,'70年に製造中止となった。
エピフォン・ギターは,ギブソン・ギターと同様の仕様変更の歴史をたどるため, この'64年モデルの金属パーツはニッケル・メッキ。 '65年途中からはクローム・メッキとなる。

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